今日は、前回の続きをお話ししようと思います。
高校の部活では誰よりもボルダリングにハマり、最終的には部で一番強いレベルに達しました。
しかし、私のいた都道府県ではボルダリングが昔(1990年代?)から人気で、私よりはるかに強い、それこそ世界ユース選手権に出場するような生徒が他の高校にいたので、ルートクライミングの県大会では決勝すら行くことはできませんでした。
結果は残せませんでしたが、ボルダリングは私の高校生活から切っても切り離せないものとなりました。それは、大学に行ってからもです。
大学では登山とクライミングの両方ではなく、クライミング専門のサークルに入りました。当時はそのようなサークルは全国的にも少なかったのであったことが奇跡で、浪人しても受験に失敗した私のために、高次元の何者かが用意したんだとさえ思っていました。
入学式の前日の入学ガイダンスの後、一人でサークル棟の会室をノックしました。
そこには長髪の黒縁メガネの男性が一人、無表情で私を見ていました。ノーアポですし、そもそも宣伝を一切していないサークルだったので、来客という概念が無かったのだと思います。
会室にはよく分からない爆音が流れていましたが、後にそれはSkrillexのBangarangであることが分かりました。
何も言わずに私を見つめてくるので、私は経験者でサークルに入りたいと伝えました。男性は相変わらず不愛想に私の対応をしますが、ムーブ(ボルダリングをする動き)を見て経験者と分かればざっくばらんに話してくれました。
その後、別の男性が入ってきました。ガチャピンみたいな顔のその男性はYと言いました(最初に出会った男性はCと言います)。入学式前日から入会希望の変な奴が来たということでそのまま飯に行くことに。私の気持ちが追いつく間もなくCのバイクに二ケツし夜の坂道を下っていきました。カーブで置いて行かれそうになる心をどうにか抱え込み、大学近くのスタミナ太郎に着きました。
飯のときの会話はあまり覚えていません。まさか自分の初飲み会(といってもCもYもライダーのためソフドリ)がこんな形で始まるとは思いもよらなかったので。大学ではウェイ(死語)な飲み会でワンチャン(死語2)を期待していたので。
ただはっきりと分かったのは、ボルダリングが大学生活の核心になることです。(続く)
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